私が仕事で初めてフィリピンに来たのが、ちょうど20年前の1995年。その頃は中国や東南アジアのへの出張が多く、空港での待ち時間の合間に、現地のポップソングのCDを買うのがちょっとした楽しみになっていました。ほとんどの場合予備知識ゼロなので、店員のおすすめかジャケ買い。その中でも特に買った時の印象が強かったのはドナ・クルーズというシンガーでした。
スペインとフィリピン・ローカルの血がほどよくミックスされた、典型的なフィリピン美人。ジャケット写真に一目惚れ状態。しかしルックスだけでなく実力も人気も当時が絶頂期で、今でもフィリピンでは知らない人はいないぐらいのスターなのでした。
大ヒット曲は多いものの、彼女のオリジナルよりカバー曲が売れているようで、最大のヒットとなった「Habang May Buhay」も、別のバンドが歌ったスタンダードナンバー。意味も分からないまま、完全に歌詞を暗記するほど口ずさみました。偶然にも家内の好きなナンバーだと知ったのは、もうちょっと後のお話。
さて3回目のフィリピン渡航時に買ったアルバム「Pure Donna」。これも最初の曲「Dahil Tnaging Ikaw」はフィリピンではかなり知られた曲で、日本のカラオケでも大抵見つかります。それよりもびっくりしたのが最後から二つ目の曲。あれ〜なんか聴いたようなイントロだと思ったら、サザンの「真夏の果実」でした。
フィリピンでは日本のポップスや歌謡曲がたまにカバーされていて、時々ラジオなどで英語やタガログ語版の懐かしいメロディに出会うことがあります。古いところでは「上を向いて歩こう」や「夢は夜ひらく」。元が日本の歌とは知らない人も多くて、日本語で歌ったら「日本でも流行っているのか?」と真顔で訊かれることもあります。
「真夏の果実」のフィリピンでのタイトルが「Isang Tanong Isang Sagot」"ひとつの問い、ひとつの答え"という意味で、日本語の歌詞とは全然違う内容。しかしこれがなかなか良くて、多分これも日本の曲とは思われないんやろなぁ〜、という感じでした。
家内と結婚してから、フィリピンの親戚や友人に日本から持って来た音楽をよく聴かせてますが、サザン・オールスターズは日本語のままでも何故か大人気。サザンを知ってる人はまずいないので、これは純粋に楽曲の魅力なんでしょうね。
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