離島においでよ!(続き)
(続き。前回の記事から読んでね!)
さて、では過疎が進む離島における問題とはなにか。
普通に考えてぱっと思い浮かぶのはまず、買い物ですよね。
寺島なんてお店はおろか自動販売機もないのでふとのどが渇いたなと思ってもお茶やジュースを買えない。
やべ! トイレットペーパーないやん! というときでもたとえば時化などで船が欠航していたら明日もしくはあさってまで待たなければならない。これは不便なんてもんじゃないです。
そのほかにも薬とか電池とか醤油などなど、買い物ひとつ考えても問題はたくさんあります。
これだけでも「不便だよな」と思うには十分ですが、病院、ごみ、インフラの維持等、考え出せばきりがないですね。
で、先にも言いましたけど、このような状況は結構確実な日本の未来らしいです。もうすでに買い物弱者と呼ばれる人は全国に700万人もいるらしいし、インフラの維持も追いつかず、あちこちで水道管が破裂してます。
あ、暗い話になりましたね。
さて、離島についてですが、たとえば宇久島では大体年間100人ぐらい人が減ってます。
何で人口が減っちゃうのか。
最近のことはよくわからないですけど、人口減少が始まったときは社会減が圧倒的だったと思います。
要するに人口流出、島から出て行っちゃうパターンです。
理由は簡単で、おそらく多くの過疎地域で共通です。
まず何らかの理由で人が出て行き、人口が減る。理由は何でもいいですけど、とりあえず、高度経済成長期の集団就職としましょう。田舎の若者が電車に乗って東京に出て「うわああ、でっけえビルヂングだあ!」っていうアレです。
簡単な例ですが集団で人が出て行けばまあ、お客が減ってお店が立ち行かなくなりますよね。そしてお店が閉まれば働くところがなくなって、そこで働いていた人たちも仕事を探して外に出て行く。また、お店がなくなれば不便ですよね。で、生活が不便になって人が出て行く。
100人いた客が40人になればお店は閉めざるをえませんが、40人のお客にはその店は必要なわけで、つまり、不便。人が減れば不便になり、不便になれば人が減る。悪循環ですよね。
好循環を起こして維持しようと思えばそれなりに大変ですが(cf.アベノミクス)悪循環は簡単に起こり、一度起こればなかなかとまらない。
そのことがよくわかる一番単純な悪循環の例がこれです。
ハゲる
↓
悩む
↓
ハゲる
↓
悩む
↓
ハゲる
つまり悪循環は単純に言えば自然なのです。大して好循環はそこに人間の意思が必要な場合が多いです。ほうっておけばたいてい悪循環になります。
育毛剤を使う
↓
生える
↓
効果あるじゃんとうれしくなってさらに育毛剤を使う
↓
生える
↓
満足(終わり)
運動する
↓
やせる
↓
やせたわ満足(終わり)
金融緩和
↓
給料上がる
↓
満足(終わり)
つまり好循環と悪循環の違いはハゲるのは勝手にはげるけど、育毛剤を使ったり、運動したり、給料増えたからお金を使ったりって言うのは人の意思であってなかなかコントロールができないってところですね。
そしてある程度まできたら「満足」になって循環は終わってしまう。それだけならまだしも多くの場合悪循環に陥ってしまいます。
育毛剤使わないと生えないけど、ハゲるのは何もしなくてもハゲるわけですからね。
だから「鏡の国のアリス」で赤の女王が言ったように「同じ場所にとどまるためには絶えず全力で走っていなければならない」のです(cf. 赤の女王仮説)。
じゃあ、悪循環はどこまでも終わらないのか、というとそんなわけでもないはずなのです。
ハゲる→悩む→ハゲるの悪循環(以下ハゲスパイラルといいます)を例に見て見ましょう。
ハゲる
↓
悩む
↓
ハゲる
↓
悩む
↓
ハゲる
↓
悩む
↓
ハゲる
↓
出家!
もう最後はきっぱり頭を丸めて出家。
結局行き着くところは宗教なわけです。
これで不景気が続くと宗教がはやる理由がわかりましたね。
閑話休題
さて、話を戻しますと、人口減少の話でしたね。
人口減少の原因は社会減ともうひとつは自然減です。
社会減ほど単純じゃありませんけど、これも悪循環です。
人が減る
↓
働き手が減る
↓
女性が働く
↓
子育てができなくなって人が減る
↓
働き手が減る
(別にこれは女性の社会進出を批判しているわけじゃないですよ。ただ、事実どこの職場でも女性が働きながら子育てができる環境が整っているかというと以下略)
とか
人が減る
↓
社会保障費が上がる
↓
子育てへの不安
↓
子供が減る
とかまあ、ほかにもいろいろあるでしょうが、すべてはどうしようもない悪循環です。
ほうっておいても人は死ぬけど、子供を作るというのは「人の意思」ですからね(本能でもあるけど)。
してみると「コントロールできない人の意思」というのがすべての問題のネックのようですね。
そして、「コントロールできない人の意思」を唯一コントロールできるのが
そう、宗教なんです!
結局行き着く先は宗教なんです!
さあ、いよいよ新たな宗教を起こさないといけないような感じになってきましたね。
別に変な宗教の勧誘をしたいわけじゃなかったんですけど、このようにごく自然にたどり着いてしまうのが宗教なのです。
結局行き着く先は宗教(←気に入った)
さて、勢いに任せて書いていたらとても長くなってしまったので、あと飽きたので、そろそろ終わりにします。
問題の提示、問題の原因、と来たので最後には普通「解決策」を書かなければならないんでしょうけど(ためしてガッテンとかでも普通そうなってますよね)、でもここで僕にポンとすばらしい解決策が思いつくようであれば地方創生担当大臣はいらないんです。
ただ、寺島について言えば、風力発電の計画があり、将来風車の島になるかもしれません。道路の伐採等、すでにその恩恵は現れてきていますし。
それに、現在宇久島には地域おこし協力隊の方が2名、地域の活性化のために活動してくれています。ほかにも、島の若い人、若くない人いろいろな人が島をどうにかしようとがんばってくれています。
協力隊ほか、地方の活性化についてはさまざまな、書籍、ドラマで取り上げられ、今、地域活性化は昔に比べれば確かにブームです。
そういえば、ちょっと前に新聞で五島の赤島が取り上げられていました。
人口減少が止まらない「離島の離島」において、唯一人口のV字回復を成し遂げた島がある!
みたいな見出しでした。
確かに、赤島の人口はV字回復しました。8人だった島民が10人に増えたのです。
いや、たった2人増えただけじゃねえか、と思われるかもしれませんがきわめて珍しい例であり、これはすごいことなんです。取り組みとか見ても面白いですし、すごいことです。
すごいことなんですけど、でも、いってみれば、たった2人増えただけです。
それでもV字回復はV字回復。すごいことだし、だから新聞に取り上げられて話題にもなります。話題になれば人が来て、ひょっとすればさらに人口が増えるかもしれない…
それはたとえば現在6人である寺島の人口が1人増えて7人になっても同じこと。V字回復なんです。
どうでしょう、なんか、いけそうな気がしませんか? 甘い考えかもしれませんが、少なくとも毎年100人近く人口が減っている宇久島全体よりはいけそうな気がします。
だからひょっとしたらねらい目なんじゃないかな。とか…
ちょっと最後いやらしい話になりましたね。
僕が書きたかったことは大体以上です。
最初はこのブログの趣旨に少しでも合わせようとまじめに書いていましたが、こんなことになって申し訳ありませんでした。
最後に、自分のブログでこんな記事を書くことを許してくれた管理人に感謝です。
ありがとうございました。
おわり!
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