一昨日は、移住して4回目のバレンタインデー。フィリピンでは、女から男の一方通行の愛の告白日ではありません。また男女間の恋愛にとどまらず、親子の愛情や友愛、つまりキリスト教で言うところの広義の愛の日。これについては、毎年このブログで書いてきた通りです。
ただしクリスマスや中国正月とは違い、国民の祝日ではなく、便乗ビジネスも比較的おとなしい。どちらかというと、学校での行事が盛んなようです。子供達から先生に「いつもありがとう」みたいな感じで、ダンスや歌を披露したりカードを贈ったり。学校によっては、教師も生徒もみんな赤い服を着たり。
去年から市の教育員会の職員になった家内。その職場でもバレンタインデーの催し物がありました。一体どんなことをするのかというと、神父さんに来てもらい、バレンタインのミサを行う。バレンタインデーとは、ローマ時代の司祭ヴァレンティヌスに由来するもので、当時の法律で結婚を禁じられていた兵士のために、秘密裏に婚姻を助けたヴァレンティヌスが、その罪を問われて処刑された日。その後、ヴァレンティヌスは聖人に列せられ、命日がキリスト教の祭日となりました。
カトリックでは、1962〜65年の第二バチカン公会議で、この逸話は信憑性が低いとされて、聖バレンタインの祭日は廃止されてしまいましたが、今でも「愛の日」として世界各地で祝われています。それを思うと、この日にミサを執り行うのはごく自然なことで、チョコレート屋さんが大儲けする習慣の方が不思議。
そういうわけで、派手なことではなくても、私も何かしないといけないなぁと考えたのが、バレンタイン弁当。少し前に、フェイスブックの友達がシェアしていた、ウィンナー・ソーセージでハート型を作る動画に触発されて、わざわざ数日前に、いつもは買わない真っ赤なソーセージを買い込みました。そして当日は、よく洗ったカッターナイフで、海苔をハート型に切り抜いて、おにぎりに。
上が子供用、下が家内用
これが家内の職場で結構ウケたらしく、同僚や上司が写真に撮って大喜び。こんなの、今日本で流行っているという「キャラ弁」に比べたら、ほんの子供騙しみたいなもの。でもあんまり凝った弁当を作る文化がないので、フィリピン人には珍しかったんでしょうね。
五十過ぎのオッさんが、ハートをあしらったお弁当を作っている様は、想像されると少々気味が悪いかも知れませんが、人を笑わせたり喜ばせたりするのが、関西人の第二の本能。こういう「いちびり」も、たまにはいいものですよ。
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