去年の6月から一年ぶり、
羅臼の海を満喫してきょう釧路に帰ってきた。
きのうの午後から雨模様になり、
午前中に予定していた羅臼湖のトレッキングは
中止せざるを得なかったが、
あらためて紅葉の季節にでも
リヴェンジしたいと思っている。
羅臼の海はこの季節がベビーラッシュで、
二日間、全長5mm大のチビたちを追い続けた。
一生懸命探さなくても
海藻の上にはそれこそウヨウヨいて、
目の前の数葉に10匹以上などはざらである。
老眼の身にはツライのだが、
ちょこちょこ動きまわるさまは大変にかわいい。
上の写真は、昆布に乗ったホテイウオの稚魚だ。
二枚目がその親。
全長が30cmほどもあるから、
体積にすれば数千倍に成長していることになる。
北海道では「ゴッコ」と呼ばれ、
特に道南地方では鍋の具として珍重されている。
…それにしてもトボケた顔だ。
脱力系というか、
こいつの顔を見ていると緊張感を失って、
すべてがどーでもよくなってしまう(笑)。
食べなくたっていいじゃないかとも思うが、
旨いらしい(ぼくは縁なくして未だ食さず)。
考えてみると、
魚の中にはふざけた面相をしたのが多いな。
特に北の海に多い気がする。
水中奇面コンクールを開催すれば、
ヤギシリカジカ(三枚目)なども
人後に(魚後に?)落ちない存在だろう。
水温は底で8℃台とまだまだ冷たいが、
重装備で入るのでそれほどつらくはない。
こうした奇妙な面々と見つめあっていると
時間を忘れる。
一本目こそ機材トラブルがあって
40分ほどで上がったが、
(レンズにリミッターがかかっていただけで、
安全面に関わるトラブルではなかった)
残りの3本はいずれも1時間以上潜った。
最後の写真、
コンブの切れっ端におさまっているのは、
クサウオの仲間の稚魚である。
なにせ小さすぎて、
種別の判定はガイドのK嬢にもできないという。
小さいうえに(これも5mm大)半透明なので、
OlympusPenのオートフォーカスが迷いに迷う。
画面上
カメラのフォーカスエリアより
被写体の方が小さいのだから情けない。
下手な鉄砲を数撃って、
偶々ピントが来ていたのがこの一枚というわけ。
愉しいダイビングは後に尾を引く。
ぼくはまたすぐにでも
羅臼の海に潜りたくなってしまった。
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